【Ex-CTO meetup vol.3】エンジニアの評価はどうあるべきか?どう育成していくべきか? (後編)

対談
2016年12月21日

株式会社サーキュレーションのエンジニア向けサービス「flexy」関連のイベントとして、11月11日に開催された、第3回「Ex-CTO meetup」。エンジニアの評価はどうあるべきか?どう育成していくべきか?について、試行錯誤を重ねてきたCTOの方々に、エピソードを交えて語っていただきました。


《パネラー》

貝畑 政徳(かいはた まさのり)氏

株式会社カヤック代表取締役CTO兼ゲーム事業部長

白井 英(しらい すぐる)氏

株式会社サイバーエージェントSGE事業部最高技術責任者

川崎 禎紀(かわさき よしのり)氏

ウォンテッドリー株式会社取締役CTO


《モデレータ》

稲荷 幹夫(いなり みきお)氏

株式会社レコチョク執行役員兼CTO


どう成長感、裁量の大きさを感じてもらえるか。

稲荷:

育成については目に見えるとこを先ほどお話いただいたと思うのですが、今度は、裏に眠ってる背景だったり思想だったりっていうのを、中心に聞きたいなというふうに思っていて。
まずは僕のことでいうと、新卒は基本的に3年まで責任持たないといけないと思ってます。メンター制度をみっちり入れてヒアリングしてるんですけども、それでも4人中1人は辞めていくっていうそんな世界です。


逆に、中途は会社に馴染むか馴染まないかっていうのがすごくあって。これは失敗談に近いのですが、僕がレコチョクにパラシュート人事のような形で外から引っ張られて部長になった時は、部長とインフラの部長が辞めました。中途を入れる時はカルチャーというかな、マインドとか文化っていうのを相当気をつけないといけないと思っていて、今はどっちかっていうと下から育てるっていうほうに力を入れています。


その中で思ったのが、エンジニア、プログラマーとして優秀な子が実はマネージャーとして優秀と限らないということ。35、6歳になるといきなり、組織や下のスキルを見たり、会話をしないといけない。相手が人間になってしまうんですね。
さらにグループ長とかその上の組織になると、今度は予算を動かせないといけなくなるので、管理会計や財務会計を教えたりしています。そういう意味での教育がものすごく走ってきてるっていうのがレコチョクの特徴かなというふうに思います。カヤックさんの場合は、どうですかね。


貝畑:

育成って意味でいくと、週に1回、キャリアに関するブレストを1on1でやっていたり、人事のほうで特にケアが必要な人に対してやってたりという感じです。
で、なぜそれをやっているかと言うと、退職率が一時期上がった時があって。どんな時に会社辞めちゃうのかを見たときに、成長を感じない時なんだな、と。個人の成長もあるし、マインドや自分の絡んでるプロジェクト、事業部、あとはカヤックが成長してるかってとこで、自分のそのコミットしてる範囲において成長を感じられてないと、他に行かないと成長しないんだ、みたいな話になりがちです。そういったところの悩みとか、もしくは自分が何をすればいいのか分からなくなってる状況っていうのは、早めに相談にのりたいなというところでやっています。


あと、カヤックでもう1つ変わってるところでいうと、基本的に複数の事業部を体験してから辞めて欲しいということを入社時に言ってます。ゲーム、Lobi、クライアントワーク、それぞれ全く違う業態なんですね。違う会社が3つ集まっているというようなものなので、そこで知見とかスキルであったりとか働き方いうものが全く違うので、3つ体験してください、それがカヤックの価値のひとつです、という感じですね。
カヤックは何をするかよりも誰とするかっていうのが大事だと公言してるので、その誰かっていうのが見つかれば楽しくなるはずだ、辞めなくなるという考え方です。


あとは、新卒、中途で気をつけていることですよね。新卒は採用する前にブレストをして、その人の一生のキャリアパスを考えるというのをやっています。1回、現時点でのレールを引いてみて、それが魅力的かどうかっていうことを考える感じですね。中途では違う文化の人が入ってくるので、その人が一番活躍できるポジションに1回つけるっていうことは気をつけてやってます。1回結果を出せば周りから認められて居心地がよくなるので、それは意図してやったりもします。


稲荷:

白井さん、お願いします。


白井:

組織文化に合ってるかどうかを大事にしています。会社に入って育つ人と育たない人というのが、はっきり言うとあるんですね。
どういう特徴かというと、弊社は子会社戦略も取っていて、組織を小さい単位にすることで意思決定を早くするというのをやっているんですけど、つまり、裁量を、どんどん渡すことでスピード感早く次の打ち手が打てるということなのですが。


自分で情報を取りにいったり、やりたいんですというと、裁量を渡して「じゃあ、やってみよう」と任せているので、自分で成長したい人が育つ会社です。基本的にやりたいと言ったことはやってもらうようにしているので、ある意味それが育成施策にもなっていて、そういう文化を大切にしていますし、そういうことができる人を今は受け入れています。ただ、SGEという事業部自体できて1年半くらいの組織なので、いろいろな人を受け入れ、文化自体もみんなで作っていけたらいいと思っています。今エンジニアでは、「若手が若手を育てる」文化というのを浸透させようとしています。自分たちがこうなったらいいと思う組織を、自分たちで作っていける組織をこれからも作っていきたいと思っています。そうすると会社もより強くなると思っています。


マネジメントを「役割」にすると、リーダーやマネージャーがちゃんと育つ

川崎:

重視してるのは、みんなにアウトプットしてもらう対外発表であったり、エンジニアブログみたいなところですね。こういう機会があると、考えてることを言語化しなきゃいけなくなる。で、考えて仕事してこないと、何も書けないみたいな状態に陥るんですよね。で、順番回ってくるなって思ってると、何かの問題に取り組む時にこうというふうに考えて、こういうアプローチしてこういうふうにしました、みたいに言語化が最終的にまとめて出せるようになるんです。


あとは、エンジニアが新しく見つけた技術みたいなのを横展開していく速習会っていう勉強会を隔週でやっていまして。これも内輪の勉強会にすると甘えが出てきてしまうので、外部の人も同時に参加できるようにしたんです。


さっきの5人ルールの話にちょっと戻っちゃうんですけど、これも裏返しで1個いいことがあったんです。何かというと、リーダーになりたくないです、って、マネジメントしたくないんです、みたいなエンジニアって、いっぱいいると思うんですね。
でも最大5人までというルールにすると、必然的に誰かを見なきゃいけない人の数が、増えるんですよね。そこで、もう役割だから、ノウハウ覚えれば誰でもできることだからっていうふうにして、入社2年目だったとしても1人や2人を見はじめるっていうことをやってもらい始めたんです。
これができてくると、エンジニアリーダーが下から、新卒社員からもちゃんと育っていってスケールする組織になるんじゃないかな、と。まだ、始めたてなので結果がでてくるのはもう少し先ですけど、期待を込めてそういうふうに思っています。


稲荷:

ここはたぶん、共通認識があるところが1個ありますよね。IT業界だと、若いうちから自分で考えて自分で発想して思考を自分でクリエイトするっていうかな、自分で考えて自分自ら動ける人間にいかに育てるかっていうところが、どの会社でも共通してるかなというふうに思っています。
本日は、具体的な話をしてくださってありがとうございました。
少しでもみなさんの課題解決のヒントになればと思います。


(終わり)


CTO/Ex-CTO向けサービス「flexy

記事作成:村上 亮太・宮本 雪
撮影/高瀬 亜希


ビジネスノマドジャーナル編集部
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